しばらく茂みを掻き分け進むと、ふいに開けた場所に出た。目の前の光景に、リアラは眉間に眉を寄せる。
「うわ…たくさんいる…」
「よくこんなにたくさん集まったもんだな」
感心したようにダンテも呟く。
少女を囲むようにいたのはアルケニー達だった。アルケニー自体は四体なので、それだけだったら二人も驚かなかったのだが、彼女達の周りにはたくさんの小蜘蛛がいた。おそらく、彼女達の子供だろう。そして、その周りには無惨に千切れた衣服が。
「食べられた、のね…」
「大方、自分の子供達の餌にしてたんだろう。それで夜な夜な人間の子供を拐ってた、っていうわけだ」
食べられた子供達を思い、口を引き結んだリアラはアルケニー達を睨みつける。
「…なら、これ以上食べさせるわけにはいかないですね」
「だな。さっさと片付けるか」
「はい」
背中のリベリオンに手をかけたダンテに倣い、リアラもレイザードを発動させる。
「さて、それじゃあ狩りの始まりだ」
「Mission start」
それぞれ呟き、二人はアルケニー達に向かって突撃した。