「そう。…ふふ、今回は負けかしらね」
「で、どうする?」
「いいよ、引き受ける。依頼主にも伝えておいて」
「お前ならそう言うと思ったぜ。それでだな、一つ伝えておきたいことがあるんだが」
「何?」
リアラが首を傾げると、ロイは続ける。
「その依頼主なんだが、俺以外にもう一人、女の仲介屋に依頼してるんだと。その仲介屋が仕事渡してる相手が有名なデビルハンターらしい」
「有名なデビルハンター、ね…」
「もしあっちもOKってなれば、そいつと仕事することになるが、いいか?」
「いいよ。別に気にしないから」
「そうか。じゃあ頼むな」
「ええ」
頷き、電話を切ると、リアラは窓際にもたれかかる。
(有名なデビルハンター、か…)
あの人だったらいいな、とリアラは心の中で呟いた。