動かなくなったシスを見やり、ダンテは深いため息をつく。


「本当に救いようのねぇ奴だ…」


ここまでくるともうどうしようもない。せめて、生まれ変わる時はもっとましな奴に生まれ変わってくれればいいのだが。ダンテは己の腕の中にいる少女に視線を移す。
何とか魔力を使い果たす前に救出することはできたが、顔は青ざめており、身体は酷く冷たい。


(さっき魔力を使っちまったからな…)


先程の悪魔を攻撃する際に多くの魔力を消費してしまったのだろう、今感じられる気配は見つけた時よりも更に弱々しくなっている。


(早くここを出て、休ませてやらねぇとな…)


心の中で呟き、ダンテはその場を後にした。



***
2012.12.14




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