リアラの淹れた紅茶を飲みながら、レディは先程ダンテに話した依頼の内容についてリアラに話した。話を聞く彼女の隣にはちゃっかりダンテが座っている。
一通り話を聞き終えたリアラは少し戸惑ったように口を開く。
「えっと、つまり…そのパーティーにダンテさんのパートナーとして参加しろ、ってこと?」
「そういうこと」
「でも、私踊ったことなんてないよ」
「いつも踊るみたいに戦ってるじゃねえか」
「それは踊ってる、って言いませんから。踊り方なんてわからないよ…」
「それはそいつが何とかしてくれるでしょ。大丈夫、1、2曲踊ればどうにかなるわよ」
そう言ってレディがダンテを見やる。視線を受けたダンテはため息をつく。
「…まぁ、受けちまったもんはしょうがないしな」
「そう、ですね。わかった」
「決まりね。衣装はあっちで用意してくれるから、心配いらないわ。じゃ、よろしくね」
それだけ言うと、レディは事務所を出ていってしまった。彼女の出ていった事務所の扉を見つめた後、二人は困ったように顔を見合わせた。