リアラの淹れた紅茶を飲みながら、三人は互いに自分の身の上を話した。レディは母の仇を討つために父のいるテメンニグルに行ってダンテに会ったこと、トリッシュは自分が魔帝ムンドゥスに造られた悪魔であり、最初はダンテの敵であったが後に改心し、ダンテの相棒になったこと。それに対してリアラは自分が半魔であり、自分の父とダンテの父が友人であること、今は訳あってダンテの事務所に居候させてもらっていることを話した。
「そうだったんですか…。お二人共、ダンテさんと深い関わりを持っているんですね」
ソーサーにティーカップを置き、リアラは呟く。レディとトリッシュもティーカップから口を離し、言う。
「あなたも、あいつと深い関わりがあるのね。まさか、あなたの父親とスパーダが知り合いだとは思わなかったわ」
「でも、それならリアラが半魔なのも頷けるわね。ダンテと同じような気配をしてるもの」
「あなたはテメンニグルのことも、マレット島のことも知ってるの?」
レディの問いに、リアラは頷く。
「はい、知っています。テメンニグルのことは父様から聞いていますし、マレット島のことは、ダンテさん本人から聞いていますから」
そう言って、リアラは何かを思い出すようにすっと目を細める。詳しく尋ねようと、レディが口を開いたその時。