「わぁ…」
「けっこういろんな店があるだろ?」
リアラがダンテに案内されてやってきたのは、事務所から少し離れた大通りだった。服、靴、雑貨、菓子…様々な店が建ち並び、人々が行き交っている。
「で、何から買うんだ?」
「あ、えっと…お皿とかコップを買いたいです」
「なら、こっちだ。ついてこい」
「はい」
頷き、リアラはダンテの後について歩き始める。少しして着いた店はレンガ造りの小さな店で、窓から色鮮やかな食器がところ狭しと並べられているのが見てとれた。
「外から見たことがあるだけで中に入ったことはないが、食器ならここで揃うだろ」
とりあえず入るか、と促され、リアラは頷き、ダンテと共に店の中に入った。