DMC×魔女パロ | ナノ


▽ また一つ、君を知る 3

「お昼ご飯食べ終わったら、一緒に薬草を採りに行ってみる?一、二時間くらいなら明るい内に戻ってこれるだろうし、今の時期にしか採れない貴重な薬草もあるし」


リアラからの予想外の申し出にダンテは目を瞬かせる。


『…いいのか?』

「うん、ダンテが嫌でなければ。仕事のことを聞いてくるってことは、それに興味を持ってくれてるってことでしょう?なら、それに応えたいし」


リアラは少女のような笑顔で嬉しそうに答える。それにつられ、ダンテも笑みを浮かべる。


『…そうか。じゃあ、お言葉に甘えてお願いするかな』

「わかった。じゃあ、お昼ご飯食べ終わったら準備して出発ね」

『ああ』


午後の予定が決まったことでどの薬草を採りに行こうか…なんて考え始めていたリアラに、ふとある疑問が浮かんだ。


「ねえ、ダンテ。一つ聞いてもいいかな?」

『何だ?』

「ダンテは魔界の植物の毒を扱えるでしょう?魔界の植物も相当な種類があると思うんだけど、どうやって覚えたの?」


自分は図鑑を見て勉強したり、母と薬草の採取に行ったりして覚えたが、彼はどうやって覚えたのだろう。魔界にも本があったりするのだろうか。リアラの問いに、ダンテはああ、と頷いて答えた。


『俺は食べて覚えたな。本を見て覚えるなんて性に合わないし、実際に自分の身体で体験した方が記憶に残って覚えやすいしな』

「…え?」


ダンテの言葉に、リアラは耳を疑う。


「食べた?植物を?」

『ああ』

「待って、その中には毒草もあるでしょう?そんなの食べたら…」

『まあ、いろんな症状が出たな。というか、魔界にあるのはほとんど毒草だしな。属性的に毒に耐性があるとはいえ、自分で食べちまったのにはあまり効かねえし』


それで何度か死にかけたなあ、なんてのほほんと言うダンテだが、笑いごとではないと思う。リアラは顔をひきつらせる。


『何度か親父にも窘められたが、お袋が一番怒ってたな。ありゃあ、ガキの頃に兄弟ゲンカして説教された時くらいに怖かった』

「…そんな無茶してたらエヴァさんだって怒ると思うわ」


私だって同じ立場なら怒っている。そう思いながらリアラが言うと、それが伝わったのか、ダンテは苦笑した。


『はは、そりゃそうだ』

「…お願いだから、ここではそんなことしないでね?」

『しねえよ、お前が心配するからな。それに、常界には魔界程の毒草はないだろうしな』


あったら食べる気なのか、と内心呆れながら、リアラはため息をついたのだった。

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