DMC×魔女パロ | ナノ


▽ 結ぶのは、一人だけ 13

「先に躾けてはおいたが、どうする?」

「決まってる、残りは俺がやる。悪いが、リアラについててくれるか?」

「ああ」


パッと男から手を離し、死神はスタスタと歩き出す。お互いにすれ違う際、ダンテがボソリと言う。


「鎖、外してもらえるか?」

「いいぞ、存分にやってこい。リアラには見ないように言っておいてやろう」

「…頼む」


すぐに察した死神は了承する。擦れ違いざまに見たダンテの目は魔獣そのものの目になっていて、怒りのためか耳と角が出ていた。ご愁傷様、といったところか、そう思いながら、リアラの元に来た死神は彼女に告げる。


「リアラ、私が合図するまで目と耳を塞いでおけ。お前と彼奴のためだ」

「?…わかりました」


首を傾げつつも、リアラは言われた通りに目を閉じ、耳を手で塞ぐ。それを確認すると、死神はパチン、と指を鳴らす。男に絡まっていた鎖が砂になって崩れ落ちるのと同時に、男の腹部にダンテの拳がめり込んだ。


「カハ…ッ」


前のめりになる男を蹴飛ばし、地面に押し倒す。口元は笑みを形作りながらも目は笑っていない、何も知らない人が見たならば背筋の凍るであろう表情を浮かべ、ダンテは口を開く。


「随分と俺のパートナーにいろいろとやってくれたようだな?」

「これは、あいつが…!」

「あいつが、何だ?リアラが悪い、そう言いたいのか?」


す、とダンテの目が細められる。視線だけで射殺されそうな殺気を向けられ、ヒッ、と男は悲鳴を上げる。


「何事にも引き際ってのは大事だぜ。まあ、俺が言えたことじゃないが…お前は最初から最後まで、あいつの嫌がることしかしなかっただろ?それどころか、攫って首輪なんか付けて、思い通りにならないからとあいつを殺そうとした…それを全部あいつのせいにしようなんて、都合が良過ぎないか?」

「…ッ…」

「杖や銃と一緒に、わざわざ破いた服と髪留めまで置いていきやがって…腹わたが煮えくり返る思いだったぜ」


今でもそうだけどな、とダンテは告げる。死神の使うホムンクルスがそれを見つけたと知った時、実際にそれを見た時、怒りで頭に血が昇りそうになった。死神に宥められて何とか冷静さを保っていたが、彼女がいなかったら怒りに我を忘れていたかもしれない。


「お前は二度とあいつの前に顔を出す気が起きないように痛めつけてやらないとな」


さて…と考えるように顎に手を置いたダンテは、ボソリと呟く。

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