DMC×魔女パロ | ナノ


▽ そう呼んで 5

薬草用の瓶の注文を終え、二人が来たのは食器を売っている店。工房も備えているこの店は、客からのオーダーメイドも受け付けており、町の外からも注文をしに客が来る程有名な店だ。
工房に入り、窯の前で薪の入れ方を指示していた男性にリアラは声をかける。


「こんにちは」

「おお、雪の魔女さんじゃないか!元気にしていたかい?」

「お陰様で何事もなく過ごしています。先日は折れてしまった木を引き取ってくださり、ありがとうございました。助かりました。お礼が遅くなってしまい、すみません」

「あれくらいどうってことないよ、こっちは焼くのに使う薪が増えて助かったくらいだ。また何かあったら言ってくれ」

「ありがとうございます、また何かあればお願いします」


丁寧に頭を下げたリアラに笑って返した男性は、後ろにいたダンテに気づき、声をかける。


「お、今日はあの時の兄さんもいるのかい、あの時は木を運んでくれてありがとうな、助かったよ。木を割るのまで手伝ってもらってすまないね」

「あれくらいどうってことないさ、気にしなくていい」

「そうかい、そう言ってもらえると助かるよ。雪の魔女さん、今日は何か買っていくかい?」

「いえ、今日はお礼を言いに来ただけで…」


そう言いかけたリアラだったが、何かを思い出したのか考えるように口を閉じ、少ししてからじゃあ、と口を開く。


「一つ、お願いがあるんですけれど…」


そう言ってリアラが伝えた内容に、男性はほう、と目を見開く。


「雪の魔女さんにしては珍しい注文だね。わかった、探しておくよ。少し時間をもらうけど、いいかい?」

「はい、お願いします。今から晩ご飯の材料を買いに行くので、終わったらまた来ます」

「わかった、それまでには探しておくよ」

「よろしくお願いします」


じゃあまた後で、と手を振る男性に返事をして手を振り返し、リアラは工房の入り口で待っていたダンテの元に戻る。


「じゃあ、行きましょうか」

「ああ」


リアラが伝えていた内容が気になったダンテだが、そう深く考えることもないかと思い、リアラと並んで歩き出した。

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