DMC×魔女パロ | ナノ


▽ 気遣いの意味 1

窓から朝日が差し込んでくる。瞼越しに感じる光に、リアラはゆっくりと目を開ける。いつものように起き上がるとひんやりとした空気が服越しに伝わり、ぶるりと身体が震えた。


「うわ、寒い…今日は一段と冷えるな」


腕をさすりながらベッドから立ち上がり、窓に触れる。外の景色を映すガラスは部屋を包む空気より冷たい。


「今日から冬用の靴に変えよう…後、仕事に行く時用にコートを出しておかなくちゃ」


氷の属性ゆえに人間より寒さに強いが、感じる温度は人間と一緒だ。それに、いつもの服だけだとさすがに見た目にも寒く見える。クローゼットを開け、いつもの服と秋冬用のアームカバー、フード付きの白いコート、秋冬用の靴を取り出す。


「暖炉に火をつけないといけないな…朝ご飯を作る前に薪を取りに行かなくちゃ。…あ」


着替えながら今日やることを考えていたリアラは、ふとあることに気づく。


「ダンテもコート、必要かな…」


彼は魔獣だし、そういった物は必要がないのかもしれないけれど。人の姿でいるなら、あの服だけでは寒いだろう。


「ダンテに聞いてみて、必要だったらキリエに作ってもらおう」


自分が勝手に決めるわけにはいかないから、まずは本人に聞いてみなければ。着替えを済ませ、リアラは部屋の扉に手をかけた。

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