DMC×魔女パロ | ナノ


▽ 雨が止むまで 12

「周りから見たら不思議でしょうね、魔獣と関わる魔女なんて。契約を結んだ相手でもなく、退治するために戦う相手でもないのに」

「まあ、全て含めてこれだけ魔獣に関わっている魔女はなかなかいないだろうな。殆どの魔女は関わろうともしないだろうが」

「そうですね。…でも、これでよかった、今はそう思っています。私には、たくさんの繋がりがあるとわかったから」


魔女と魔獣の子という境遇から差別を受け、自分が悪いのだと極力人との関わりを避けてきた自分。一人でいいと思っていた、一人で大丈夫だと思っていた。けれど、両親や町の人達、キリエにネロにクレドさん、ルティアやバージルに死神さん、そしてダンテ。たくさんの人達と繋がっていると知ったから。たくさんの人達に支えられていると改めて感じたから。


「人間も、魔女も、魔獣も関係ない。私の周りにいる人達は、私を大切にしてくれる人達だとこの繋がりが教えてくれたから」


そして、このたくさんの繋がりを教えてくれたのは、気づかせてくれたのは、一番傍にいる、隣りにいてくれる彼だ。


「…だから、少しだけだけど、私は自分を大切にできる。前を向いて、進んでいけるんです」


きっと、また迷うことも、立ち止まることもあるだろうけど。大切な人達がいてくれるから、支えてくれるから。きっと、大丈夫。そっと目を閉じ、そこにあるものを確かめるように胸元に手を置いたリアラを見つめていた死神はふいにフ、と笑みを零した。

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