1.出会い
「なんで俺様の部屋におまえみたいな」
「ぐう」
「寝るな…!話を聞け!」
「ふぁ……はい…どうぞ…」
「なんで俺様の部屋に」
「すぴー」
「だから寝るなって言ってるだろ!このやりとり何度やれば気がすむんだ!頼むから話を聞け!」
2.朝ごはん
「おい平凡、一緒の部屋になったからって俺はおまえみたいな平凡と慣れ合う気はないからな」
「……」
「今さら、会長様〜!なんて媚び売ってきても遅いんだぞ」
「……」
「……おい。何か言ったらどうなんだ、まさかまた寝て、」
「会長の作ったごはん、おいしいです」
「なっ」
3.いってきます
「俺はもう行くぞ。この部屋を出たら俺とおまえは赤の他人だ、気安く話しかけるなよ」
「くぅ…」
「おまえまた寝て…!もう知らねぇからな!この俺様を前にして寝るやつなんて、困ってても助けてやらねぇぞ!じゃあな!」
「……あ、会長」
「なんだよ!」
「いってらっしゃい」
「なっ」
4.実はクラスメイト
「何がいってらっしゃいだ、あいつだって授業受けるくせに」
「じゃあ1限始めるぞー」
「…ふん、平凡のくせして授業をサボるとは、自分の身分もわかっていないようだな」
「じゃあ2限始めるぞー」
「……」
「じゃあ3限始めるぞー…ってどうした会長様」
「…急用思い出したから抜ける」
4.会長はおかあさん
「おい平凡!」
「すやすや」
「やっぱり寝てんじゃねぇか!」
「ん〜……なんでいるんですか……」
「それはこっちの台詞だバカ!おまえ一生徒のくせに何回授業サボってんだよ!」
「ねむいから…」
「理由になってな、っわ、なんだバカ引っ張るな…!」
「……あとちょっと寝たら起きますから……少し静かにし……ぐう」
「っ放せ、おまえみたいなのに抱きしめられる趣味はない…っ、くそ、馬鹿力が…」
「すぴー」
5.気づけば昼
「会長、会長」
「んぁ……はっ!いつの間に寝て…!?」
「もうお昼休みです」
「はあ!?くっそ、おまえのせいで俺まで授業サボるはめになったじゃねぇか……卵と玉ねぎまだ残ってたっけな……」
「はっ!いつの間に飯作って…!?」
「もぐもぐ」
「作った俺より先に食ってんじゃねぇ!」
「やっぱり会長のごはんはおいしいです」
「ぶっ」
6.今度こそ
「おまえ、昼からはさすがに授業出ろよ」
「一応そのつもりです」
「教室が一緒だからっておまえなんかと一緒には行かねぇからな、俺の品位が問われ…」
「じゃあ俺、先に行きますね。いってきます」
「えっ……い、いって…らっ………ってもういねぇ!」