ジンクス

*マクフィ←エドガー
*何か気持ち悪いです
*後味悪いです
*蒼依様のみお持ち帰りok(苦情も受け付けます)







最近女性達の間で流行っているジンクスがあるらしい。

正方形の真っ白な紙に
緑色のペンで好きな人の名前を書いて、
小さく折りたたむそうだ。
その紙をイチゴジャムの小瓶に入れ
蓋が開かないように
きつく閉めておいておく、
そうするとその名前の人物を自分のモノにできるらしい。

恋愛がらみだ。確かに女性達に広まっていくだろう。
私にも好きなヤツがいる
3ヶ月ほど前に試したが
今までと何も変わらなかった。

まぁ、ただのおまじない。
ちょっとした願掛けに過ぎないのだ
ところが、ある噂を聞いたのだ。
あのジンクスは不完全だ、と。
まだ続きがある、と。


そんなことを聞いてしまったら
気になって仕方がない。
私はその続きを調べた。

そして、ついに見つけ出した

その続きというのは
紙が入っている瓶を
一回り大きい箱に入れて
宛先を書かずに送るそうだ。
普通なら、どこにも届かず返ってくるのだが、
どこかに届くらしいのだ
そしてあとは一週間程度待てば、効果が効いてくるらしい。

やってみる価値はある
効かなければ、それはそれで別に構わない
おまじないなのだから


あれから一週間がたった。
私のもとに友人であり、
ライバルであるマークから
電話が掛かってきた。
正直出たくはない。

私はフィディオが好きだ
だが、フィディオはマークと付き合っている
2人は私がフィディオに思いを寄せていることを知らないだろう。

十何回目かのコールで
電話に出た

「…はい。エドガーだ」
『…ヒック…エッ……エドガー…』

…―泣いている?

「どうした?なぜ泣いている」
『……フィディオッ……がぁ……』

――!!

「フィディオがどうかしたのか!?」
『事故に……あって……ヒック……病院……に…』
「今から行く!!待ってろ」
『……う…ん』


くっそ……寄りによって何故フィディオが…


病院に着くとフィディオが居るであろう病室の外でマークが泣いていた。

病室の中に入ると、
包帯だらけのフィディオが
ベッドに寝ていた

近づいて手を握ると
少し冷たい。
生きている感じがしない
それとも…
私が変なのか?

突然近くにあった機械が鳴りだした。
すると慌てて医師や看護師の人達が駆けつけ
部屋を追い出された

何が起こった?
嫌なことしか頭をよぎらない
そんなこと起こるわけがない
自分で自分の考えを否定する
医師達が部屋を出てくるまで何回繰り返したことか


フィディオは結局
―――死んだ


私にはもう何も残っていない…
もし何か残っているとしていたら……それは…絶望という名のものだろう

宿舎までの道のりが
果てしなく長い
永遠に続いているんじゃないかと思うくらいに

部屋の前まで行くと
テレスから電話がきた

「…はい…」
『エドガーか?!フィディオがいなくなったんだ』
「?どうゆうことだ?」
『フィディオの遺体が…消えた』
「消えた?」

そこで部屋のドアが少し開いているのに気づいた
出てくるときは
カギをきちんと閉めたはず……

部屋に入ると
大きなダンボールがあった
なんだこれは?
なぜこの部屋にある?

『エドガー?聞いてるのか?』
「悪い。後でかけ直す」

近づくと
高さは腰の辺りまであり、
かなり大きかった。
何が入っているのか
わからないが頑丈に密封されていた。

カッターで開けようと
取りにいくと
足が当たってしまった。
すると、ダンボールの中から
チャプンと液体の波打つ音がした。
中身は液体か何かなのだろう

慎重に開けていくと
大きな瓶があり、
緑色の液体が入っていた

その緑はとても綺麗な色だった
ただ他にも何か入っている

しゃがみこみ見てみると
そこには




ホルマリン漬けにされているフィディオだった


「あっ…ああ……うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

なぜだ!?何なんだ!?なんで!?

蓋の上に小さな紙が置いてあった
混乱する頭のまま
それにそろそろと手をのばし、ひらくとそこには
緑色で書かれた『フィディオ・アルデナ』という文字があった。

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