はちかけ! | ナノ


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「璃里さん!もう休んでいてください」

「なんで…僕はまだ、っごほっごほ!」

「っ!ちょっとここで待っていてください!」


慌ててモルジアナを追いかけようとしたが、突然視界がグラリと揺れた。


「モル…ジアナちゃ、ん……」


璃里は地面に倒れ込み、懸命に身体を起こそうとするが無理だった。畜生、こんなところで…!

俺を使えばよかったのによ。

自分の頭の中に、妖刀の声が響く。耳が痛くなるような割れた音に眉をしかめる。


「誰が……お前を…使う、か…」


そこでプツリと璃里の意識は暗転した。

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次に目を開けたら、シンドバッドの心配そうな顔があった。


「シンドバッドさん……」

「心配をかけさせるな。貧血だそうだ」

「すいません…。あ!あの【霧の団】は…っ!」

「急に起き上がると、また倒れるぞ。【霧の団】は、俺が加入した」


シンドバッドの言葉を聞き、璃里は固まった。今、なんて言った…!?


「か、加入って、なんでですか!?」

「彼らは国を守るために、団結していたんだ。俺はそこに痺れてね、加入を申し出た」


なんていう上司なんだ。璃里は目眩がして額を押さえると、シンドバッドは「どこか具合が悪いのか?」と聞いてきた。

あんたのせいだよ!というジャーファルのツッコミが欲しくなった。

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