20 目を覚ましたアリババは、アラジン、璃里、モルジアナがいないことに気がつく。 彼は意気消沈しながらも、迷宮攻略で得た財宝を、奴隷解放に使った。 これでいいんだよな、アラジン。 遠い異国にいるかもしれない友に、確かめるように問いかける。もちろん、返事は返ってこない。 「璃里達は、どこへ行っちまったんだろうな」 赤い髪を持った怪力の少女。 黒い髪を持った少年、璃里。 綺麗な少年だった。自分より年下に見えたが、実力はあちらの方が勝っていた。 強くならなければならない。アリババは強く決意し、チーシャンの町を離れた。 prev / next |