!とある会長の観察(妄想)記録
私は田中栄司君のファンクラブの会長。彼のことが中学生から好きで、好きで、同じ高校に入学してしまった。
現在、田中君ファンクラブの会員数は、軽く50は突破している。
ただ、私が一番好きなのは――
「栄司!一口、あーん」
「ほら、あーん」
「んぐぐぐ!?ひゅふひふっこふな!!(急に突っ込むな!!)」
「手が滑ったんだよ」
「嘘だ!!」
そう、田中君×高尾君のカップリング!!!
他の会員にはこの趣味は秘密だ。みんなは純粋に田中君を愛している。
こんな邪な目で見てるって知られたら……会長として、ヤバい。
「ふふ、今日も田中君は可愛かったですわね」
「ええ!あの愛らしい笑顔がまた母性をくすぐるのです…!」
「会長はいかがですか?」
「えっ、私ですか?」
「はい!今日の田中君ですわ」
「そうですね……」
今日のサドスティックスマイルも、うつくしゅうございました。なんて口が裂けても言えない!!
「え、ええ……あの緑間君と並ぶと更に可愛く見えますわ」
「うふふ、私もそう思いましたの」
あはははと乾いた笑いしか出てこない。私、ちょっと辛い。本当のことが言えなくて、伝えられなくて。
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