幼なじみ | ナノ

!とある

「遊びに行こうぜ、真ちゃん」


ただいま緑間家の玄関前。冒頭のセリフはもちろん高尾である。真ちゃん呼ばわりなんてしたら、バスケットボールでフルボッコにされるから呼ばないよ!


「よー緑間君」

「なーなーいいだろ?」

「……準備をしてくるから待っておけ」


珍しく素直な緑間君に目を丸くしていると高尾が「やっぱり、おは朝が絡んでいるな」と呟いた。


「おは朝?」

「毎朝あるだろ?おは朝の占い。真ちゃん曰く、アレのおかげで運勢があがるんだってよ」

「ああ、だからいつも変な物を持ってるんだなあ…」


なんて疑問が解消されたところで、緑間君が登場した。うむ、かっこいいな。


「よーし、じゃあ行くか!」

「行き先は決まってんの?」

「もちろん…ゲームセンターなのだよ」

「へ?ゲーセン…?」


それを聞いた高尾は「あーね、はいはいゲーセン行くぞー」ってマジで?何、今日の緑間君のラッキースポットは、ゲーセンなの?


「マジで占い信じてるんだ…」

「ふっ。人事を尽くして天命を待つ。これが俺の信条なのだよ」「へ、へえー…」

「な、真ちゃんって変態だよなー」

「誰が変態だ!!」


あーだこーだ言いながらもゲーセンに着いた。うわーずっと受験勉強だったからゲームしてえなあ…うずうず。


「あ!バスケがあるじゃん」

「なに?ほう、ボールをこのゴールに入れるのか」


あいつらはバスケがだーい好きなんだなーいいことだ、うんうん。


「だからといって僕を巻き込まないでくれるかな!?」

「いいじゃん、いいじゃん!栄司のシュート見たいなー」


渡されたバスケットボールで高尾の顔面を殴りたかった。それくらい顔がうざかった。

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