マジおこプンプン鯨丸!
俺は身長がちょっとだけ、平均より低い男子高校生だ。顔も名前も女っぽいって言われるけど、俺は男だ。
「あれ、柚子君って僕より年上だよね…?」
「そーだけど」
「身長、ちっちゃいよね!一緒にがんばろ!」
「うるせえ!年下のくせにぃいい!」
ぽんぽんと肩を優しく叩くな!そんで、真琴はちょっと笑ってんじゃねえよ巨人め!
「ちくしょう……!俺は、俺は真琴よっかイイ男になるんだからな!」
「うんうん、頑張ってね」
「うぜえ!生暖かい目がうぜえ!」
「柚子うるさい。カルシウム不足か?」
「なんだとハルちゃんよぉ…?お前こそ筋肉足りてるか?」
どうしてかこの遙とソリが合わん。俺と同じように髪が黒っぽいからか。よろしい、ならば髪染めだ!
「ちょっと柚子!ハルは筋肉質な方がいいんだよ!ムキムキなハルなんてハルじゃない!」
「うわあ……遙、お前愛されてんな」
「お前は誰にも愛されていないけどな」
「うわあああんん!ちっちゃい同盟を結んだ渚ぁ!」
「そんなみみっちい同盟結んだ覚えはないよ?」
なんだこの人で……人でなしは!?マジおこなんだけど!!
「ほら柚子はみんなに愛されてるよ」
「ううっ……巨人な真琴が一番好きだ…!」
「あはは……」
ごめんな真琴、ちょっと気持ち悪いなんて思ってしまって。ぎゅうと真琴に抱きつくと、遙がぼそりと呟いた。
「大木にしがみつく猿…」
「てめえ遙ァ!!」
(マジで今日は許さねえ!!)
(なんであの二人、犬猿の仲なんだろ)
(さあ?マコちゃんの取り合い、とか)
(えっ…?)