男の子だもの
※下ネタ注意
「おっぱいって、なんだよ」
帝光中学校のある昼休みのこと。青峰のある発言が火蓋を切った。いつものように屋上にバスケ部で集まって、駄弁っていた時だった。
「何言ってんの、青峰」
「そうっスよ!脈絡なさすぎ!」
「不快な気分になりました」
「なんか言った?」
「紫原は聞かなくていいよ」
本当に何を言ってんだよ。黒子は露骨に嫌な表情をしてるし、緑間に至っては固まっている。
「いやお前ら気にならねーのか!?俺らはいつも服の上から見てるけどよ、あれってどーなってんだよ」
「気にならない。俺は2次元だけでお腹いっぱい」
「鈴木っちもアレっスよ」
「そういう黄瀬は見たことあるんだろ」
俺がズバリ言ってやったら、黄瀬は慌てて「なんでそうなるんスか!」と否定した。怪しい。
「じゃあファーストキスはもう済ませているだろ」
「あ……いや、なんスかこの冷たい視線!」
「うわ〜ヤリチーン」
「近寄らないでください。病気が移りそうです」 「キモい」
「黄瀬……てめえ抜け駆けしてんじゃねーよ!!」 ぎゃあぎゃあ青峰が黄瀬に飛びかかったところで、赤司が来た。相変わらず威圧感半端ねえな。
「そういえばさ、赤司はファーストキスもうしたの?俺はまだだけど」
「秘密。そうだ。まだなら今体験してみるかい?」
「えっ、ちょっと、助けて!襲われる!!」
「ふふ、怖がらなくていいんだよ?」
「おー赤司やってやれ」
ぐぐっと近づく赤司の顔を右手で阻止する。青峰は後でシバく。ガチでヤられる!泣かされる!
「気持ち悪いのだよ…!」
「みみみ緑間ー!!お前が俺の救世主に見えるぞ!!」
「緑間…お前も俺に逆らう気か?」
赤司がにこりと黒い笑みを浮かべれば、緑間は紫原の後ろに隠れてしまった。ふざけんな!
「待たせたね…鈴木」
「うわぁぁぁぁあああああ!!」
ガバッと顔を上げれば、数学の教師が眉間にシワを寄せ、俺の傍らに立っていた。
「……廊下に立っときます」
「えー、それからxを…」
夢オチでよかった。ほっと安堵したあと、前の席で爆睡している黒子に、殺意が沸いたのは言うまでもない。
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