猫はコタツで丸くなる
外ではしんしんと降る雪。どれだけ寒いのだろうか。想像しただけでぶるりと震える。
ご心配なく、俺は小金井家のコタツでぬくぬくしています。一応家の住人であるコガを押し退けてな!
「ちょっと京介!俺にも入らせてよ」
「ごめんなー足が長くて」
「フツーにムカつくからやめろ」
「……あ、コガはここに座れば?」
「はあ!?なんで!」
俺が指したのは股の間。足を伸ばしているから、ちょうどいい感じの空間ができているのだ。
コガは猫っぽい口をパクパク開閉させている。コタツに入っていないのに、真っ赤になっている。
「いや!俺は別にいいよ!」
「遠慮することないだろ。ほら」
「えっ、ちょ、うわ!」
ぐいとコガの腕を引っ張り、俺とコタツの間に入れて胸に抱き寄せる。おー、コガ温かいしいい匂いがする。
「も、変態!離せ!」
「うー……コガはシンデレラサイズだな。顎を置くのにちょうどいい」
「置くなよ!はあ……疲れた」
「お疲れ」
コガをぎゅうぎゅう抱き締めれば、あちらもぎゅっと俺の腕を握る。ちょっと嬉しいかな。
「なんか眠たくなってきた」
「このまま寝るなよ京介」
「わかってる、って」
「おお!?いきなり横になんなよ!」
ごろんと寝っ転がったら、コガの身体が強張った。うむ、ジャストフィット。
なんとなくコガの耳をかぷかぷすれば、びくびく震えて応えてくれる。可愛いな、こいつ。
「コーガはコータツでまーるくなーるー」
「それは京介だろ…俺も眠たくなってきた」
「おやすみ」
コガの温もりを抱き締めながら目を閉じた。
※コタツで寝るのは大変危険です。お布団で寝ましょう。
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