太陽からの祝福 

※幼なじみの番外編


真ちゃんと京介が楽しそうにショッピング……いや、デートをしていた。確かにあの二人は、最近仲がよくなってるし、何より京介が『緑間』と呼び捨てにしている。

自分の胸の中に渦巻いている黒いもやもやに驚いた。これは、嫉妬だ。その衝動で二人に声をかけてしまった。


「よ、お二人さん何してんの?」

「うぉぉおおお高尾!?べ、別に、な!」

「買い物をしているだけなのだよ。そういうお前はどうしたんだ」

「自主練帰り。んで、寄り道してたらお前らを発見!ってな」


自分の嫉妬を悟られないように必死で隠す。京介も、何か隠しているからおあいこだろ?


「んじゃ、疲れたし帰るわ」

「あ、ああ、気をつけろよ」


いつもなら『僕も帰るね』と言ってついて来た。けれど、もう終わったんだ。あの関係は。



11月21日、俺の誕生日だ。京介からは律儀にメールが12時ぴったりにきた。それを見て機嫌を治す俺は単純だな。


「おはよう、高尾」

「おはよ」

「これ……今年のプレゼント!」


手渡されたのは綺麗にラッピングされたプレゼント。開けてみたらオレンジ色のヘアバンドだった。


「前にさ、高尾がカチューシャつけてたじゃん?あれも可愛いけど、そっちのがかっこいいな、って」

「この前、真ちゃんと買い物をしてたのって……」

「買い物?ああ、そうだよ。いやあ緑間の自主練を潰しちゃったみたいで」


ギュッと太陽と同じ色をしたヘアバンドを握りしめて「……ありがとな」と感謝した。


「おめでとう、高尾」

Happy birthday Takao!!!


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