融けてしまいそう
俺の恋人であるナマエさんは、はっきり言って変人で変態だ。調査兵団の分隊長という肩書きを持つのにも関わらず、ハンジさんと同じように巨人を研究することに熱心だ。
だから俺と付き合っているんじゃないかと以前、聞いてみるとナマエさんは、
『そんな!私は巨人より家族より、エレンを深く愛しているつもりだが?』
と、質問した方が恥ずかしくなるくらいの答えを出してくる男だ。この話はまた後にしよう。
そして、現在、俺は困っていた。大好きなナマエさんの対応に。彼は暇を持て余しているのか、俺の背中に抱きついてきた。正直なところ、恥ずかしいし仕事の邪魔だ。
「ナマエさん……!駄目ですよ、こんなところで!」
「エレンは嫌なのか…?」
「そういうわけじゃなくてですね、ここはリヴァイさんが来るかもしれないんですよ!?殺されちゃいますよ……!」
「殺されはしないよ。私がエレンを力の限り守るから」
そう言ってまた強く抱きついてきた。いや、それは嬉しいんだけど…。ナマエさんはもぞもぞと動き、俺の肩に顎を乗せてきた。
「エレン」
「っ……!ナマエさん、俺が耳が弱いこと、知ってるじゃないですか…!」
「ふふ、そうだっけ?もう真っ赤だね、エレン」
ナマエさんが俺の名前を呼ぶたびに、ゾクゾクとしたものが背筋を駆け上がる。身体が、熱い。
彼は腰に回していた手を徐々に上げて、胸の辺りを組んだ手のひらで撫でた。それが俺の興奮材料となって、息がはあはあ荒くなる。
椅子に座っているのがやっとで、手前にある机の側面を握って耐える。前屈みになってるから、勃っているのはバレていないはず。
「エレン、エロくなってるよ」
「ナマエさんのっ…せいです…、っあ!」
「巨人ってさ、項が弱いよね。エレンも……弱いのかな?」
組んでいた手を解き、項にくるくると指で円を書くようにするナマエさん。もうやだ、項が気持ちいいなんて。泣きそうなくらい快感が押し寄せて、身体がびくびく震える。
「気持ちいい?」
「はっ、い…!きもちい、です……っひあ、んン」
「じゃあね、もっと気持ちよくしてあげるね」
丸を書いていた指が離れ、ぬるりとした感触が皮膚に触れた。その瞬間、頭が真っ白になって、断続的に甘い刺激が俺を襲った。
壊れちゃう、壊れちゃう。口に出していたのか、ナマエさんが甘ったるい声で「大丈夫だから」と囁くけど、俺の頭はもう焼ききれそうだ。
「ナマエさ、ああああ゙ッ!」
「うん、エレン可愛い」
「やだ、や、んぅ…。っは……」
唇を重ねるだけのバードキスにさえ、身体中が震える。ちゅっちゅっと可愛らしい音が部屋に響いて恥ずかしい。
顔だけ振り返ると、ナマエさんの目に欲情した俺の顔が映っていた。浅ましい、淫乱だ。
彼はふっと笑い、俺のズボンの中に手を突っ込んだところで、リヴァイ兵長が扉を開けた。
「テメエら……」
「おや、リヴァイ。どうしたの?」
「ヤるなら別のところでヤれ!!部屋が青臭くてしょうがねえんだよ!!」
「す、すみません!!」
「ふうん、リヴァイもおいでよ」
平然とした態度でリヴァイさんを呼ぶナマエさん。止めてくださいよおおおお!!(トラウマ)
「意味わかんねーことほざいてないでさっさと出ろ」
リヴァイさんの剣幕に恐れず、ナマエさんは近づいていく。い、いや止めてくださいよ本当に……!
…………続く?