告白アメイジング

「ありがと、江ちゃん。すっきりしたよ」

「ううん、そんなたいしたことしてないよ。あと、ゴウって呼ばないで。コウって呼んでね」

「うん、わかったよ江ちゃん」

「だからゴウじゃなくてコウ!」


江ちゃんと漫才みたいなやり取りをしていたら、七瀬先輩の姿が視界に入ってきた。よし。


「じゃ、もう行かなきゃ。ありがと、江ちゃん」

「だからゴウじゃなくてコウ!」

「はいはい、またね。コウちゃん?」

「もう……!」


鞄を持ってるから、多分下駄箱に向かうんだろう。急いで七瀬先輩の隣に行く。


「七瀬先輩、今日は早引きですか?」

「皐月か……そうだ」

「じゃあ僕も一緒に帰ります」

「……お前、鞄は」

「大丈夫です。今日は持ってきてないんで」

「そうか、ならいい」


橘先輩なら「ええっ!そんなのダメだろ!」と注意されるんだろうな。まあ、七瀬先輩は僕に興味はないから。


「……どこまでついてくる気だ」

「早く帰っても暇だから、七瀬先輩ん家にお邪魔しようと思って。先輩のこと、もっと知りたいから」

「何もないぞ」

「それはこの前行ったから分かってますよ」


何を言っても聞かないと分かったらしく、七瀬先輩はそれ以上言わなかった。じゃあ、今度は僕が喋ろうかな。


「七瀬先輩は好きな人、いますか?」

「いきなり何だ」

「いるかいないかで答えてください」

「…いない」

「へえー。あ、僕はいますよ」

「そうか、どうでもいい」

「僕は、七瀬先輩が好きです」


告白してにっこり笑って見せると、七瀬先輩は僅かに瞠目した。へえ、七瀬先輩もびっくりすることってあるんだ。


「七瀬先輩は、僕のこと……どう思っていますか?」

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