「正直、ボクも甘いことを考えていました。でも…数ヶ月会ってないだけなのに…彼は…」

「進化してる…確実に」

「ん〜これは…ちょっとな〜…」


頭をかきながら黄瀬君が不満そうに呟く。な、なんかテツ君を見てるんだけど…!


「こんな拍子抜けじゃやっぱ…挨拶だけじゃ帰れないっスわ。やっぱ黒子っちください。海常においでよ、また、一緒にバスケやろう」

「……なっっ!?」

「ワンコのくせに寝とり…!?」


…………ていうか、黄瀬くんさぁ、テツヤの苦労も知らないくせにね!よく言えるね、我が弟によぉ。


「マジな話、黒子っちのことは尊敬してるんスよ。こんなとこじゃ宝の持ち腐れだって」

「そんな風に言ってもらえるなんて光栄です。丁重にお断りさせて頂きます」

「文脈おかしくねぇ!?」

黄瀬君はイエスって答えると予想してたんだろうなぁ、このしかめっ面から。


「そもそも、らしくねっスよ!勝つことが全てだったじゃん。なんでもっと強いトコ行かなかったの?」

「あの時から考えが変わったんです。何より火神君と約束しました。キミ達を…キセキの世代を倒すと」


あ、更に黄瀬君の頬が引きつった。あはは、ざまぁ。


「……やっぱらしくねースよ。そんな冗談を言うなんて」

「……ハハッ。ったくなんだよ…俺のセリフとんな、黒子」

「冗談苦手なのは変わってません。本気です」


……なんか、殺伐とした空気だなぁ。

ワンコのくせに




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