「黒子先輩じゃないスか!!」 「わたし知りませんすいません!」 「俺はそんなに速く走る女の子なんて黒子先輩しか知りませんっス!!」 どうして黄瀬君がいるんだよ!!!金髪頭のナルシストで無駄に手足がなげー、黄瀬涼太。 私が猛ダッシュでテレポしている後ろ……いや横に並んだ、並走してやがる…! 「あれ、もしかしてモデルの……」 「似てる…っていうか本物…?」 「ほら、ファンサービスやれよ黄瀬君!」 「なんで名字呼びなんスか!アダ名があるでしょ!?」 「金髪長身野郎!!」 「あっちょっと!!」 ふっ……なんとかして黄瀬君を撒いたぜ……。よろよろと壁にもたれかかる。 「ハー……ケホッゲホゲホ」 疲れた……最近、あまり動いてないし黄瀬君との追いかけっこも久しぶりだ。 「マジで死にそう5秒前……」 「なに野垂れ死にしてんだよ、黒子」 「うぉ、コガきゅん」 「きゅんってなんだよ……」 はぁ……っとため息をつく小金井君。あらあら、幸せが逃げちゃいますよ? 「そういえば、なんでここにいるのー?」 「黒子を探して来いって言われたの」 ぺしっと頭を叩かれる。一応女子だから力を弱くしてくれたんだね……紳士だなぁ。 そんなこんなで体育館に到着。みんなが集合しているところへ慌てて駆けていく。 「これで全員そろったわね。」 「リコちゃん、今日はルンルンだね?」 「海常高校と練習試合組んじゃった…♪」 「海常高校と!?」 海常高校といえば、I・Hに毎年出場してる強豪校……。 「それよりカントク、帰ってきた時言ってたアレ、マジ?」 「もちろん!海常は今年、キセキの世代の一人、黄瀬涼太を獲得したところよ」 「ええっ!?あの!?」 あの黄瀬君がここまで恐れさせているなんて……知らなかった。なんかショック。 金髪長身野郎!! |