不健全〜の男の子と凛
※名前固定

「はあ?ハロウィン?」
「そうだ!ハッピーハロウィン、松岡〜♪」

そう言いながら御子柴先輩は、俺に矢印のような触覚がついたカチューシャを付けた。いらねえよ。
夕方、帰寮したらよくわかんねえ状況になってた。水泳部の部員が仮装をしてうろついている。

「あ、凛先輩お帰りなさい!」
「お、おう…ただいま。お前……アイ、だよな?」
「はい!今は狼です。ガオー!」
「……京は?」
「京先輩は……あ!あっちです!」

アイが指す方向を見れば、居心地悪そうな京がいた。恰好は……ねこみみ…?しっぽもついてる。

「京先輩、とっても可愛らしいですよ!!」
「う、うーん……可愛らしい、と言われてもなあ」
「凛先輩もそう思いませんか?」
「超似合ってますよ、先輩」

笑いを堪えながら言うと、京はむっとしたような表情になって俺の手を引っ張った。

「わ、っ!」

腕を引っ張られて入ったのはアイと過ごしている部屋だった。トン、と壁に手を縫い付けられて猫耳男に熱い視線を送られる。

「トリック・オア・トリート?」
「……ん」
「なんだ…松岡、持ってたのかよ」

俺の手のひらに転がる飴玉を見て残念そうに呟く京。仕返しに、と口の端を上げて笑った。

「『Trick or treat?』」
「……マジっすか」
「早くしろよ」

下を俯いて考え込んだ京は、不意にこちらを見て微笑んだ。

「じゃあコレで」

ちゅ、とこの部屋に似つかわしくない可愛らしいリップ音が鳴った。驚いて頬を押さえて見上げると、奴は楽しそうに笑うのだ。


松岡凛が鈴花京に『Trick or treat』と言うと、ニコッと笑って「じゃあコレで」と頬にキスをされます。 http://shindanmaker.com/285458
診断メーカーで一番たぎったネタです






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