HAPPY BIRTHDAY




「…ありがとう清水」
「…………………………」
「なんだ、不満そうだな」
「べつに、不満ってわけじゃねーけど」
「せっかくのオレの誕生日だというのに、そんな顔で言われても」
「し、仕方ねーだろ生まれてからこういう顔だ」
「…笑って」
「は?」
「満面の笑顔で『おめでとうございます桜場先生』って言って」
「断る!」
「許さん」
「んな、」
「笑って。じゃないと…泣かせるけど」
「言う!言う言う言う言う!笑う!」
「よし」

最初からあきらめておけばいいのに、オレが腰を抱くとようやく観念して、清水は真っ赤になって承諾した。
「…、お」

ひくん、と口端が引き攣る。眉間にシワが酔ったまま目を細めて、強引に笑顔を作る。

「おめ」


 







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