22/34



………思わず、体が固まってしまう。


「ど、どうって…どうも思ってません。ただ教師ってだけですよ。…てか何でこんなこと聞くんですか」
動揺してしまう自分に鞭打って梶原の質問に精一杯の反撃をした。
「なんでって…一応、消灯時間後は外出禁止なんだから、どうしてあそこにいたのか、って理由くらいは聞いとこうと思って」
「そうじゃなくて…」

「ま、理由なかったみたいだけど。それに、光一のこと何とも思ってないならそれでいいし。そんだけ」

わざとなのか
わざとじゃないのか
俺の言葉を遮って一方的に話を終わらせた様子の梶原。それとも初めから俺の質問に答えるつもりなどなかったのだろうか。

(それより、桜場のこと何とも思ってないならそれでいいって一体どーいう…)
「じゃ、二度寝すんなよ」

そう言って、
言葉の理解に苦しんでいる俺を横切って梶原は洗面所から出ていった。静まり返った早朝という時間に たった一人、俺だけが残された。


 



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -