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「…あれ?」

桜場が何もして来ない。
と いうよりも―
…スー……スー…

「っ…!!!!」
俺は思わず目を見開いた。
(こっ このやろォ…ッ!!!!)
桜場は全体重を俺に預けて、あまりにもあっさりと
(―ねてやがるっ!!!!)
穏やかな寝息。上下する肩。よくもこんな体制で寝られるものだ。
…けれど

「…―ッ…!!!!」
今は何よりも。
(―たっ…助かったぁっ…!)

俺は声を殺して喜んだ。
よかった。本当によかった。なんだか、すごくすごくほっとして全身の力が抜けそうになった。
「…っ…」
けれど、改めて足に力を入れてそこをこらえる。
本当は今すぐ座り込みたかったけれど、桜場を起こすわけにはいかない。
どうしようかと思考を巡らせつつ、壁にもたれかかっていた。

そして俺はため息混じりにつぶやく。
「ったく…重いっつー…」
「清水…」

(え!!?)


 



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