見えない引力
[01]
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あいつが来たのは春だった。

冬休みももうすぐで終わるという時だった。

隣に引っ越して来たあいつは明るくてうるさくて、私たちとは正反対。

その上ストーカー。

平気で家に侵入(奨ちゃんや京ちゃんが入れてた)するし、……だけど、それでも憎めない奴だった。

はっきり言うところや人懐っこいところとかは好きだとは思う。

弱さを見せないところはもう少し人を頼れとか、私が思うほどだった。

そんな奴が、どうして私? なんて当然に思う。

一回、たった一回会っただけなのに好きだと言ってきた彼。

最初は、「ごめんなさい」としか答えることが出来なかった。

でも、一緒に過ごすうちに、言われる度に、その気持ちが嬉しいと思い始めた。

ストーカーだけど。

私は恋愛感情で好きになっていた。

奨ちゃんや京ちゃんも好きだけど、家族愛とか以外の感情。

何故かストーカーを好きになっていた。

そんなこと、絶対に言ってやらないけど。



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