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▼ 苦手な人

トルバドゥールに来てから、三日がたった。
三連休が終わり、学校が始まる。

上空2000フィートから登校する女子高生なんて、きっと世界に私だけだ。

「行ってきます。」
「行ってらっしゃい」
『行ってらっしゃいナマエ』
RDとクイーンさんに挨拶をして、コンテナに乗り込む。
ジョーカーさんの姿はなかった。
(あいさつしても気まずいだけだしいっか。)


学校の近くの裏山に降ろしてもらい、コソコソと通学路の生徒達に混ざる。
登校時間10分。うーん悪くない。

「ナマエ先輩。おはようございます!」
「岩崎さん。おはよう。」

元気に挨拶をくれたのは、1年生の岩崎亜衣ちゃん。
とある事で知り合った。その件に関してはいつか説明しよう。

「今度の文化祭、文芸部は忙しそうだね。」
「文化祭は、私達文科系が輝く行事ですからね…部員全員張り切っちゃって…ミステリー喫茶をしようだの、ラブロマンスクイズ大会をしようだの…UFOを呼ぶ会をしようだの…」
「…岩崎さんは文芸部だよね…?」

岩崎さんはそれではと1年の教室に向かっていった。
若いのに苦労をしている…。

午前の授業が終わり、お昼の時間におやと気づく。
お弁当を忘れた…。

せっかくRDが作ってくれたお弁当…
仕方ない。購買に行くか。
席を立った瞬間、ブブっと携帯が震えた。
RDからだ。

『校門にお弁当を届けました。』
…どうやって?

そして数分後、私はお弁当を持った彼の姿を見つける。


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