俺はサザンドラ。育成が面倒だと有名らしいあのサザンドラ。ちなみに主人の名前とはモノズからの付き合いだ。タマゴから育てられた。そして、俺は名前の所謂パートナーと言われる、最初にもったポケモンでもあったりする。もちろん名前とは一番ながい付き合いだ。名前は他のポケモンよりも俺を優先して育てた。そうしないと他のやつらが最終進化の時に俺がまだモノズかジヘットのままであろう。名前はまんべんなくレベルを上げるのが好きみたいだが迷った結果らしい。そうして正解だと俺は思った。最終進化になれないままチャンピオンは少し、気がのらない。
 そういえば、久しぶりに名前が歩いた気がする。なんというか、周りの景色が変わったような。あの積もった白いのは雪と言われるものか…?前はピンク色の花びらが舞っていたのに。
名前は一直線にポケモンセンターへ行った。体力は満タンだぜ、一体どうするつもりなんだ。名前はポケモンセンターに設置されているパソコンというものを操作しはじめ、パッパとボックスという、捕獲したポケモンを預ける機能を見ている。何をしているんだ?
「配布なしかぁ…。手持ちも完全に旅パだし、ハズレか」
頭上から聞こえた声の言っていることがよく分からなかった。はいふ?たびぱ?一体何なのだろう。
「うわ、伝説周回済みかー。厳選できないな」
伝説、しゅうかい ずみ…?というかいつも聞いていた名前の声じゃない気がする。口調も、声もいつもと違わないか?俺は名前を見た。いつもの名前であるよう、祈って。だけど、
だ、れだ。お前は。
俺の祈りは空しく、見たこともない人間の顔が、そこにあった。な、なんなんだ?こいつは。こいつは誰だ。名前は どこだ。
「…トレーナーカード…"名前です。サザンドラたちをよろしくお願いします"…?」
なんだか分からないが、なんとなくもう名前とは会えないように感じた。サザンドラたちをよろしくお願いしますと、名前のトレーナーカードに書いてあるらしいメッセージの指すサザンドラたちは俺と他の手持ちのポケモンしかいないだろうし、よろしく、なんて変な言い方、まるで俺を預けるみたいな言い方じゃないか。俺があたりを見渡すと他のやつらも心配そうに目を伏せている。
 一体、名前はどこに行ったんだろう。そしてこいつは、何なんだ?俺たちの新しい主人だとでも、言うのか。頭上からの声。お前ら愛されてたんだな。…どういうことなんだよ。誰か、俺の頭がちゃんと理解するように解説してくれないか。
 知らないやつが、なにか言ってなにかした。俺の意識はそこで途絶えた。


解説ぽいやつ