「ねぇ、みてみて!グレッグル」
じとりとした、愛しい目が振り向く。
「じゃん!ケーキ!」
手作りケーキで女子力アピール作戦!ケーキを差しだし、グレッグルは頬を染めながら静かにそれを受けとる。そして美味しそうに食べるグレッグルの口元にはクリームが。もう、やだグレッグルったら!とそのクリームを手でとり、食べる。そして、食べ終わったグレッグルは私の方へ歩みより、グレッグル…と呟き静かに抱きしめる…素晴らしきポケモンと人間の愛がそこに……

「…グレッ」
「えっ、ちょっと、どうしたの」
現実に引き戻された。グレッグルはケーキに手をつけようとしない。な、何で!?どうして食べようとすらしないの!
ぶるり、グレッグルは身震いした。
「えっ!?ちょ、特性発動なの?危険予知なの!?なんで身震いしてるのっ!食べて!なに、私のケーキに身震い!?なんでなのグレッグル!!!?」
グレッグルはケッと言って私から距離をとってしまった。