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年に一度のクリスマス。街はわいわいときれいな雰囲気でうめつくされて、みんながしんしんと降る雪を見つめながら、ドキドキわくわくする季節。
もちろん私もクリスマスが楽しみで楽しみで、なによりサンタさんが楽しみだった。
一度お父さんに「このお城はかんりもかんぺきって言ってたのに、サンタさんは大丈夫なの?」と子供心に聞いてしまい、焦らせてしまったことがあった。お父さんは「クリスマスだけは、名前の為にサンタに許可をしているのですよ」と言っていた気がする。
それから数年後に私は知ってしまった。私や、Nが寝静まったあとにお父さんが足音を忍ばせ、こそこそ、ベッドの枕元に金色のリボンのかかったプレゼントをおいていたこと。私はいつも寝たふりをしていた。ぎぃと扉の開く音で、心臓がどきん、音をたてる。バレたらどうしよう、ああでも、目を開けたい。お父さんがどんな顔でプレゼントを置いているのか、みてみたい!そんな衝動にかられるけど、一度も開けたことはない。もし開けてしまったら、もうプレゼントを送ってくれない気がしたから。そうして朝になると、やっぱりプレゼントは置いてあって、「みて!サンタさんが!」とお父さんに見せても、良かったですねとしか言わなかった。少し照れていたのかもしれない。
今年も待ちに待ったクリスマス。お父さんというサンタさんは、一体どんなプレゼントを置いてくれるんだろう。楽しみで眠れそうにない。

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