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「あ、名前ちゃん!おはよぉ〜」
「あかりちゃん!!おはよ」
同じクラスのあかりちゃん、自己紹介ではみんなのハートをばっきゅーん!とかなんとか変なこと言ってたから変な人かと思ってたけどあの日の私を殴りたいくらいだ。あかりちゃんほどいい人は絶対、存在しない。それほどあかりちゃんはすごくいい子。
「あかりちゃん、名前ちゃん!おはよー」
「あら、赤座さんと名字さん、おはようございます」
クラス1、いや校内1カップルの櫻子ちゃんと向日葵ちゃんは今日も仲良しだ。すぐ言い合ってケンカするけど、この二人をみてるとケンカするほど仲が良いと言うのも過言ではない気がする。
「櫻子ちゃん、向日葵ちゃん。おはよぉ〜」
「おはよっ!」
「ねぇねぇ名前ちゃん、」
少し困ったような顔で櫻子ちゃんが私の服の裾をひっぱる。
「…?どうしたの?」
「あのさー、今日の数学ワーク、やってきた?」
宿題のことだろう、やってきてある私はこくり頷いた。
「お願いっ!うつさ、ぶへぇっ!!」
櫻子ちゃんが奇声をあげた。向日葵ちゃんが叩いたようだ。向日葵ちゃんははっ、としたあとコホンと咳払いした。
「名字さん、櫻子を甘やかしてはいけませんわ。ちゃんと自分でやらせないと」
向日葵ちゃんはお母さんか。
「あ、おはよー」
「ちなつちゃん!!おはよ」
「名前ちゃん…って、どうしたの?」
ちなつちゃんが指を差すのはまた言い合っている櫻子ちゃんと向日葵ちゃん。二人の間にばちばち火花が見える。これだからおっぱい星人はー!なんですってー!?……いつも通りの光景だ。
「あはは…」
「うん。まあ、いつも通りだね」
こんな毎日がすごくすごく楽しくてつい二人のケンカも笑っちゃう。それを見てあたふたするあかりちゃんがいて、そういえば昨日結衣先輩がね、と目をきらきらさせるちなつちゃんがいる。そのなかに私がいるのはすごく嬉しいなあ。