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「いつまで続くの?」
何度目か分からない問いかけをした。エネの表情は未だにかわらない。相も変わらず濁ったきたならしい目で私を見る。
「…ここからでたい」
わけのわからない電子空間、電脳世界。まわりは暗くちかちかしていて数字の羅列、多分コード名?が刻まれている。日も時間も分からないこの空間にいたら頭がおかしくなって風船みたいにはちきれそうだ。ここにきてどのくらいたったんだろう。もしもたった何時間だったら、どうしよう。目の前にいるエネを、見れないくらいぐちゃぐちゃに殺してしまいたい。だけど例えばそうしたとしてもエネの体からでるのは赤いあれじゃなくてたくさんの無機質なコードやデータなんだろう。
「っ、あはっ、だめですよぉ、名前。名前はここからにげられない。ずっといっしょにいましょうよよよよよよy」
さっきからエネは壊れたように言葉を吐き出し、体をかくかくまげてあはは、あははと狂ったように笑いだす。この世界に出口はない。きっと私はもう死んだも同然なんだろう。エネはまた「あはっ」、にぃぃっこり笑って冷たい手をぺたり、私の頬においた。
「つかまえたぁ」