log | ナノ
帆夏ちゃんは最近悩んでいるみたいだった。原因はおそらくとなりの席のキングオブヤンキー、赤城くん。目付き悪いしいつも怒ってるし無愛想だし、帆夏ちゃんはかわいそうだ。だけど帆夏ちゃんはよく赤城くんといるようになった。し、赤城くんと笑うようになった。いつのまに仲良くなってたんだろう。キングオブヤンキーとも仲良くなるなんて、帆夏ちゃんってやっぱりすごい。
「最近、赤城くんとなかいいね〜」
某ハンバーガー屋のポテトをひょいとつまみながら、何気なく呟いた。
「なななななにいってんのっ!へ、変な名前っ」
「え、私変じゃないよ」
帆夏ちゃんが顔を真っ赤にしてジュースを飲む。ずずずずと音をたてているので、行儀わるいよ帆夏ちゃん、と言った。
「あ、あたしは好きで赤城と一緒にいるんじゃないんだからっ!勘違いしないでよねっ」
「…なんの勘違い?」
素直にきくと、帆夏ちゃんはあぁ、とかうぅとかうろたえてから、分かんないならいいっ!とそっぽを向いた。帆夏ちゃんの顔は真っ赤だった。もしかして弱みを握られてるんじゃ…と不安になったけどそんなのに負ける帆夏ちゃんじゃない。むしろ強いし。たくさんの疑問を胸にしまいこんで冷めたポテトを口にほうりこんだ。
title...コランダム