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「キミのトモダチは誰なんだい」話しかけてきていきなりそう問われた。おかしい人なのかと警戒するけど、なんだか肌が白いというより青白くて目も濁った色だ。病気の人なのかもしれない。けど病気の人が外にでていいのかな。考えれば考えるほど分からなくなってきた。
「…質問に答えてくれないのかい」
「えっ!?あ、と、友達ですか?えっと、チェレンとかベルとか…」
知らない人に友達の名前とか言っちゃいけないとお母さんに散々教えられてた気がする。
「ポケモンは友達じゃないんだね」
さっきと同じようにぺらぺら早口で淡々と言う。
「え?ポケモン…」
足元をみるとツタージャがつん、とこちらを見つめている。ポケモンが友達、友達とは少し違う気がする。友達よりももっと特別で、信頼すべき…
「そうだ、パートナー!」
「パー…トナー…?」
そう!と私は激しく首を縦にふった。
「最初のポケモンをパートナーっていう人は多いでしょ?でも、私はみんながパートナー!すごく信頼できる仲間なんだ」
その人は、ぱちくり。瞬きして、ふっと目を細めて笑った。わ、なんかきれいな人かも。
「…キミなら大丈夫かもね」
耳元でこっそり、そのツタージャキミにとてもなついているよと言った。いつも冷たくてあんまり笑わないツタージャがなついているのかと思うと、すごく嬉しくなった。なんだ私、嫌われてたわけじゃなかったんだ。
はっとするとその人は前にあるきだしていた。
「あ、あのまって!」
気付くと私はその人を呼び止めていた。その人が立ち止まってふりかえる。
「あ、あの…」
また、その人は同じようにふっと笑った。見透かしているような笑み。嫌いじゃない。


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