高遠 | ナノ


 ついにやって来た合宿初日。楽しみ過ぎて今日はいつもよりずっと早くに目が覚めてしまって,それを高遠さんに言うとクスリと笑われてしまった。

 不動山市からバスに乗り込み,私は先に乗り込んでいた美雪ちゃん達の近くの席に座った。

「おはよう,美雪ちゃん,村上君!それに金田一君!」

「おはよ!」

「おはよう,藍子ちゃん!はじめちゃん,この子が前に話した……」

「野々葉藍子です!金田一君の噂は聞いてるよ。すごい名探偵だとか!」

「いや〜,それほどでも」

あるかなあ,なんてでれでれ笑う金田一君のお目目はこの前のようにきらきらきらーとしていない。その理由はわからないけれど,すごく残念!でも一緒に行動していればまたあんな風にきらきらきらーとするのを見れるだろうか?まあ長い付き合いになることは必至だ。仲良くしておこうではないか。

「これからよろしくね?かねだーーくん」

「金田一一だ!」

左目
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