少し離れた部屋の中で、棚から落ちて割れた瓶を見つけた。それ以外に特におかしな点は見られない。確認するとすぐに部屋を出た。
「宮田さん?」
しかし、もう遅かった。私が部屋に戻ったとき、宮田さんはいなくなっていた。私は溜め息をついた。もともと可能性は低かった。宮田さんを追いかけるのは諦めて、私はもう一度八尾さんに会おう。きっとこれが最後のチャンスだ。
「あんた誰?」
ベッドの上で上体を起こしている依子ちゃんが怪訝そうな顔で私を見ていた。須田くんも起きたようだ。とりあえず、このふたりと屍人の巣に向かおう。
140422
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