まずは宮田さんと合流しなければ。そのためには彼の居場所を知る必要がある。私は屍人を倒しながら進み、過去の経験から安全であると断言できる部屋に入った。
居場所を知る唯一の手段は、視界ジャックをする事。しかし、私はなぜかそれが出来ない。でも今度からは出来るようになっているかも知れない、と私は淡い期待を抱き、目を閉じた。
神経を集中させると、瞼の裏にノイズが広がった。私はさらに集中する。すると、映像が流れ始めた。これは……。
「八尾さん……」
私は落胆した。これは過去の出来事のようだ。やはり、私に視界ジャックは出来ないのか。
そう思い溜め息を吐き目を開く。八尾さん、か。……八尾さん?
「そうだ、八尾さんだ……!」
私ははっとした。極論だが、八尾さんがいなければ堕辰子は復活しない。すると宮田さんはダムを破壊しなくても良くなる。彼はダムの底を見ない。つまり彼は死なない。……ただ、宮田さんの気持ちを踏みにじることになる。本当に、それでいいのだろうか。
「そんなの……」
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