私は屍人ノ巣にいた。真ん中の祭壇には美耶子ちゃんが横たわっていて、八尾さんが祝福の言葉を述べている。
「八尾さん! 止めて!」
この声、……私だ。拘束、されているのかな。体が動かない。
「こんなことしてどうなるって言うの!? あなたも……そして堕辰子も、救われない! 無意味なの!」
必死に叫ぶ私。しかし八尾さんは聞こえていないかのように儀式を進める。そして、オルガンの音が止まった時。八尾さんが静かに、厳かに言った。
「楽園の門が開かれる」
刹那、水鏡から出た炎が美耶子ちゃんの体を包み込む。現れた堕辰子を見て、私は狂ったように悲鳴をあげていた。
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