長編 | ナノ


 宮田医院についたが、それは見慣れない、旧病棟だった。診察室へ入りベッドに腰かける。宮田さんは机上のカルテを見つめ、恩田理沙は窓から外を眺めていた。

 さっきの映像……。私の予想が正しいなら、誰かが死体を埋めようとしていた。しかし死体はなくなった。ナースシューズ、宮田さんの狼狽……。――宮田さんが、恩田美奈を殺した? でもどうして? それに死体はどこへ行った? それよりも……。私は――このことを知っていた気がする。……わからない。やはり私は何か忘れている。早く、思い出さなきゃ。

「お姉ちゃん!?」

 突然恩田理沙が叫んだ。宮田さんが急いで駆け寄り外を見る。しかし何も見えなかったらしく落胆していた。



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