逢いたい

逢いたい。
逢って、抱きしめて、口づけて。
何度も君の名前を呼んで愛を囁きたい。

「うそつき」

なんて、心外。
星の数ほど嘘をついたこの口でも君へ囁く愛の言の葉に嘘は込められない。
説得力皆無だって信じてほしい。
うんとは言わなくていいからこの腕を解かないで。
離れていればいるほど思いは募り、届かない言の葉が積もって埋もれそう。
夢の中でも逢って、抱きしめて、口づけて。
それでも届かない、積もった想い。
いつからこんなにもどかしい想いを抱えるようになったのか。
昔はもっとうまくやれたはずなのに。
かっこつかない、嘘もつけない、堪えられない。
だから今宵夜空をかけて君の元へ。
今度こそ逃げないで下さい。
二人で愛の言の葉に埋もれましょう。
逢いたい、逢いたい、愛し合いたい。





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