僕らの終焉紀行 | ナノ
ウルキオラ×識ver
第二幕予告編
-ウルキオラ×識ver-
「不思議だな。どう足掻こうと、満たされることも塞ぐこともないのに、お前と共にいるだけでこの孔が満たされるような気さえする」
「これが、心というものなのか」
「識とは、仲良くやってるようだね」
「でも、忘れてはいけないよ」
「識は人間で、お前は虚だということを」
「いいね―――――
――――――ウルキオラ」
「……何を考えとるんです?」
「ギン、破面は本来仮面が全て無くなり胸の孔が塞がってようやく完成なんだよ。だが崩玉では完全な完成には至らなかった」
「虚の孔は、何故塞げないのか。それは欠けているからだ。崩玉でさえ補えなかったもの、それはおそらく心。彼らは心を知らない。知っている者もいるようだが、知っているだけでは駄目だった。何故だと思うかい?」
「知っただけで、手に入れたわけではない。満たされていないからだよ。その心が。…私は、完成された真の破面を見たい。心を手に入れた事によってどのように変化するのか。それが見れるのなら、多少の犠牲は厭わないよ」
「お帰りウルキオラ。先ほどグリムジョーから連絡があったんだが…」
「識…!!」
「人間ならば、人間でなければ、共にいられないのか…?」
「絶対に、渡さない」
「ずっと、ずっと一緒だよね、ウルキオラ…?」
「人間だろうが死神だろうが、貴様らに識は渡さない」
「こんなに苦しくなるのならばいっそ、心など知らない方がよかった」
願えば叶うと、誰かが言った。
心の底から願えばカミサマは叶えてくれると、誰かは言った。
「願えば、本当に叶うんですか…?」
叶うなら、いくらでも僕は願い続けよう。
例え其れが、夢だとしても。
願い続けることで奇跡が起こるなら。
唱えた言葉がいつか、言霊に変わるその日まで。
第二幕
「天使の断末魔」
「あなたは…」
「わたしは、カケラ」
「想いの力が具象化した存在」
「あなたたちの、願いの形」
「あなたは知っているはずです」
「さあ、思い出して。そして、わたしの名を呼んで――――――」
結局未来を作れるのは、生き残った者たちだから。
「さあ、僕らの未来を紡ごうか」
一緒に戦おう。死ぬ為でなく、生きる為に。
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予告編第一段。ウルキオラ×識verでした。
こんな話になるかはわかりませんけど、だいたいこんな雰囲気になります。
予想以上に藍染様が出張った。最初は二言だけだったのに。
20110428
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