第七話.振り出し(ぬらりひょん視点)
外へ出て人気のない所まで移動する
コイツ…何を考えていやがる…。
「彼女から」
「あ?」
「彼女から君の記憶を消させて貰ったよ」
「どうゆうことだ…」
「言葉の通り君と彼女が出会ってから今までの記憶を、あと少しだけ記憶改竄をね」
「テメェ」
"カチャ"
「おっと」
刀に手をかけると制止の一言
「君が私を斬るのは赤子の手を捻るより簡単なことだろう…でも、私を殺ったとして彼女は…椿は、どうなるだろうね」
「ふざけたことばかり、言いやがって…どうすればいい」
「冷静な判断だ…いいよ、そうゆうの」
コイツの声を聞くだけで虫酸が走る…
「そうそう無理に彼女の記憶を取り戻そうとするものなら彼女の精神が崩壊する、それだけは伝えておくよ」
そう告げると少し歩みを進めた奴は消えた
「何者なんだ、アイツは…。」
もうじき朝がやって来る
「様子見でも、すっか」
珍しくも考え事に耽ってしまい
気付けば昼間
急いで花開院本家に戻ると庭先に椿の姿
「よっ」
『貴方は…?』
本当に忘れてしまったのか?
『あっすいません、私、此処の者ではないので』
「知ってる」
『へ?』
「アンタのことはワシがよく知っておる」
『どうゆう「ワシはぬらりひょん…魑魅魍魎の主じゃ」』
差し出した手を握り返される
『よろしくお願いします。ぬらりひょん様』
「おっ…。」
振り出しに戻っただけだ
思い出させてみせる
2013/03/15
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