パロ1 | ナノ
ガンスリンガーガールという漫画のパロです。いきなりはじまり唐突に終わる












「なんでござるか、これは。」

幸村が訪れた政宗の部屋はおびただしい私物でうめつくされていた。そのほとんどが幸村が目にしたことのないようなものばかりで異国のものなのだ、と幸村は直感的にわかった。

「これは、全部政宗殿の?」
「そうだ。」

政宗は部屋に置いてある書籍を取り上げて幸村のほうを向いた。その書籍も巻物のような物ではなく幸村が見たことのないような造りをしている。

「お前に理解できるか。」
「できまする。」

政宗の質問に即答する。きっと彼は自分がなぜこんなことをしているかわかってほしいのだろうと思ったからだ。 

「言うと思ったぜ。あんたに何がわかる。」
「政宗殿は誰かにわかってほしいのでしょう?本当は寂しいのに。」

ひゅっと幸村めがけて物が飛んできた。顔面で右手で受けとめる。政宗が先ほど持っていた書籍だった。

「出会って間もない奴が偉そうなことぬかすな。お前は餓鬼だから物事が単純なんだ!どうしてそう言い切れる、何の確信があって」
「お慕いしているからです!」 

真っ直ぐ目をそらさずに彼の独眼を見て言う。政宗が身じろぐのがわかった。 
「HA!あんたのそれは同情だろ。そんなものに情けをかけられてたまるか。」
「違いまする!」
「どう違う?!同情でないと言うなら、証明してみせろ!」

幸村はとっさに先ほど受けとめた書籍を投げつけた。書籍は政宗の体にあたって、床に落ちる。驚いた政宗の目の前まで迫った幸村は彼の頬をはたいた。 

「政宗殿の馬鹿、わからず屋!どうして信じてくださらないのですか!」

彼の胸を両腕でたたいた。

「こんなにも、思っているのに。」

涙が零れでる。こんなにも貴方を思っているのに、愛しているのに、自分の思いは彼には伝わらないのだろうか。涙がとめどなくあふれて彼にすがるしかできない自分が恨めしかった。 








なんて、真っ直ぐな男なんだ。目の前で泣きすがる幸村を見て思う。こんなにも自分に臆せずに向かって来たのは小十郎以外にいなかった。自分が張った柵を乗り越えて、幸村は真っ直ぐ訴えてくる。普段礼節をわきまえ身分が上である己に決して無礼な口は聞かない幸村がここまでしてくる理由は明白だった。それがどうしようもなく眩しく感じられて政宗は怯んでしまう。俺はいつからこんなにゆがんじまったんだ。

震える幸村の肩をそっと抱く。びくりとする体にかまわず両腕で抱きしめた。 
「認める。」

耳に直接語りかけた。 

「俺は寂しかったんだ。」


















パロというか雰囲気だけ感じとってください。
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