エロ3 | ナノ



ふっと目が覚めてしまった。今日は日曜だから昼まで寝ていようと思っていたのに。携帯の時計をみると7時前、二度寝するには充分な時間だ。寝返りをうって寝直そうとしたら風介の寝顔がアップになった。風介はこちらに顔を向けて穏やかな寝息をたてて寝ている。いつもの感情の読み取りにくい顔はなりをひそめ、とこかあどけない。かけてある布団からはむきだしの肩が見え、なんだか寒々しい。
昨日は結局何も着ないで寝たんだったな。昨夜の情事後はなんだか肌をあわせていたくて、服を着たがる風介を阻んで裸で寝たのだった。風介はいやがったものの、疲れたせいか結局はあきらめたようだった。

晴矢は息をひそめて風介を見つめる。そして、そっと頬にふれた。すべらかな頬をたどる。そのまま唇を指でなぞった。何度かなぞってから自身の唇でもふれてみる。風介はおきない。今度は首筋から肩に手を滑らせる。しっとりとしてさわり心地がよい。意外と起きないものなんだな、と思うと同時に少しいたずらしたくなってきた。
風介の胸のあたりに手をのばす。ゆっくりと何度も撫でてみた。途中突起に何度かひっかかるうちにだんだんと硬くなっていくのがわかった。それでも風介は無反応で寝ている。
ならばと次は太ももをなでた。そこから足の付け根のあたりに手を滑らす。風介のそれはゆるく勃ちあがっていた。指で軽くつついたり触ったりすると、くぐもった声が聞こえた。

「うぅ、なに?」

風介は寝ぼけ眼でぼんやりこちらをみている。まだ覚醒してないみたいだ。
晴矢は手を前から後ろに移動させて、柔らかな尻の間に指をいれた。ゆるゆると刺激してやる。

「んっ、何するんだ。」

無視をして指を一本埋め込んでみる。

「ぅあ、やめ、」

くちくちと動かせば風介が腰をひねって逃れようとする。それを押さえつけ、指を増やしてやる。

「や、いきなり、なん、なんだ、んっ、あ、ぁ」
「いや、お前がなかなか起きないからさ。」
「だからって、あぅ、こんなことするなぁ、ばかぁ、変態。まだ、朝早いじゃないか。」
「まあな。でも俺は目がさめたんだよ。ちょっと付き合えよ。」
「はぁ?ふ、ざけるなぁ、あぅ、あぁあ、んっ」
「そのわりには良さそうじゃん、なぁ。」
「うっさい、ばか、」
「気持ちいいんだろ。そろそろ欲しくなってきた?」
「誰が、はぁ、あ、ひん。」

口では悪態をつきつつも風介の腰は揺れていた。全く素直じゃないやつ。かけていた布団をはぎとってやる。朝日の下に風介の裸体があらわになった。白く線の細い身体に赤い跡が散っている。昨晩つけた鬱血痕は生々しくて扇状的だ。

「ばか、返せ。」
「いらないだろ。」
「いる。じろじろ見るな。」
「それは無理だ。」

布団を互いに引っ張りあう。ムキになる風介がおもしろくてつい笑いがもれる。
「何笑ってるんだ。」
「いや、かわいいなって。」
「気持ち悪いな。」

非常にいやそうな顔をして風介は布団を引っ張る手をゆるめた。その隙をついて布団を全部はぎとってやり、そのまま上にまたがった。 

「あ、」
「あきらめろよ、風介。」

悔しそうにしている顔も悪くないけどな。
鎖骨の辺りにつけた跡にもう一度吸い付く。ちゅう、と吸って再び跡をつけた。さらに濃くなった赤に満足する。こういう跡があるとやはり独占欲が満たされる。自分がつけた鬱血痕は所有の証だ。こいつは自分のものだと確信できる。まだ跡のついてない細い首筋にも吸い付て跡を残した。

「首にはつけるな、って言ったじゃないか。見えてしまう。」

見えるようにつけたんだよ、バカ。

「だってお前は俺のだし。」 
「ほんとに君はバカだな。」
「は?」

こつんと額をあわされた。 
「こんな印なくても私は君のものだよ。」
「お前、なんでそういう恥ずかしいことは言えるわけ。」
「人のことが言えるのか。お互い様だ。」
 
そうかもしれないと妙に納得してしまった。それが照れくさくて彼の胸に倒れこむ。頭をゆっくりなぞる手は優しい。

「どうした。」
「なんでもねー。」
「そうか。」

くすりと笑った彼の余裕が腹立たしくて、続きを再開するのに多少の時間をくうことになった。







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