※身体改造系ピアスとかスプリットタンとか
※ぬるい裏
※苦手な人はリターン



チャリ、と鈍い光を放ちながらピアスが揺れる。女性の小振りな耳には重そうなピアスを耳たぶにぶら下げてこちらを見つめる。そうして捨てられるように呟かれた言葉を理解する事も出来ないまま、耳にべったりと残った。痛みがないと生きてるのか分からない、と。痛みなんて、生きてく上で避けるものだと思う自分にはわざわざ自身の身体に刺青を彫ったり身体に穴を開けてまでアクセサリーをつけてる意味だとか、分からずじまいで良かった。

「ん、あ、ひっ、…いぁ、」
「はあ、は…」

段々と上り詰める感覚と、彼女の喘ぎに体が悦び震える、腰が揺れる、汗が零れる。そうして熱に浮かされてどくりと欲が溢れた。キスをすれば彼女は二つに分かれた蛇のような舌を絡めさせ僕もお返しにと唇を貪った。こんな舌にしても無意味じゃないか、痛い思いをしてまでするものじゃない。そうやって布団にくるまったまま言葉を投げかけると力が抜けるような答えを返された。

「意味なんて無いよ」

知りたいなら雪もやってみなよ。と言われて寒気がした。でもそうやって面白そうに微笑を浮かべる名前は綺麗で。どうしてだろうか、好奇心とは恐ろしい。そうして笑みを見る度に自分は彼女をもっと知りたいと思うようになった。前に可愛いと呟いていたピアスを見つけたのとついでに自分の耳に穴を開けるべく青い石のついたピアッサーを買っていた。ばちりと味気ない音を立てて消毒された耳に通った長いピアスは焼け付く僕の気持ちのようにじんじんと痛みを訴えた。やっぱり無意味じゃないかと自嘲した僕に対して名前は綺麗だよ、と笑いかけてくれた。




2012.05.30
リハビリなのにヘビイですいません。絶対に開けないであろう雪男くん耳に穴開けたいです