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顔色の悪いフォーマがやってきたのはだいぶ夜が更けてからだった。ふらふらと覚束ない足取りで私が寝ていたベッドに倒れ込むなり、フォーマは私の唇を塞いだ。


「んっ、ん、ふ、ぅ」
「ごめん、なまえ……もう、僕は」
「フォ……、んんっ」
「っはぁ……」


客人が多かったせいだろうか、人々の黒い部分に当てられていた時間がいつもよりも多かったんだと思う。


「君を中和に使うような真似はしたくないんだ、でも、身体が君を、なまえを欲してしまって……疼くんだ」
「フォーマ……っあ!」
「なるべく優しくするように努力する、許してくれ」
「ま、待って……!」
「……ごめん、舐めるよ」
「っ、ひぅ!あっ、だめ、そんなとこ、んっ」


かけていた布団を退けられ手早く組み敷かれるとパジャマも下着も剥ぎ取られてしまった。しばらく身体中を撫で回されてフォーマが視界からいなくなり、ぐっと両脚が開かれる。自分ですら触れたことのない場所に生温かいものがぬらりと侵入してくるのがわかった。
蠢めくフォーマの舌、耐えがたい甘い痺れに襲われ一瞬で頭の中が真っ白になる。まるでショートした機械になった気分だ。誤作動が起きている。頭では止めなければと思っているのに、心が欲求のままもっとせがめと望んでいる。


「なまえ、もっと僕を求めて……」


切なげにくぐもった声で囁くフォーマに私の理性は呆気なく陥落、のぼせた頭は考えることを拒否してしまいましたとさ。

20160126
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